DTM FUN LIFE Written by nobsin

【DTM】オーディオインターフェースの必要性、人によって変わる件

THOUGHT

DTMで音楽を作るのに、オーディオインターフェースがあった方が良い、という話をよく聞きます。これって必ず必要なのでしょうか?

いきなり結論
全員に必須なものでは、ないです。

では、どのようなケースだと不要、必要になるのか?
本記事では、オーディオインターフェースの必要性について解説します。

筆者について
筆者は、音楽制作を実務として20年ほど。
オーディオインターフェース選定経験も、それなりに豊富です。

本記事を読んでわかること
・オーディオインターフェースの必要事例
・オーディオインターフェースなしで、録音する方法

なくても、オーディオの再生と録音はできるので、疑問に思うのは当然。
必要性について、深堀りしていきます。

それでは、さっそく見ていきましょう。

オーディオインターフェースの役わり

オーディオインターフェースは、以下の役割をはたします。

  • パソコンへ音を入力する
  • パソコンから音を出力する

パソコン、外部とで、音をやり取りするための機器です。

Steinberg製のオーディオインターフェースUR22C

多くの製品に、マイクプリアンプが搭載されており、直接マイクを接続して録音できるようになっています。

外部から入力されたアナログ信号は、パソコンへ音を取り込むため、デジタル信号へ変換されます。逆に、パソコンからのデジタル信号を音として人が認識できるよう、アナログ信号へ変換。この、一連の処理をするのが、AD/DAコンバータです。

AD/DAコンバータは、オーディオインターフェースに内蔵され、パソコンと外部の、音の橋わたし役になっています。

【DTM】オーディオインターフェースの必要性、人によって変わる件

黒い筐体のオーディオインターフェースの音量調整をするためのつまみ

オーディオインターフェースは、全員に必須の機材ではありません。
具体的に、以下のケースでは必要になります。

  • 録音の質を上げたい
  • ミックスの質を上げたい
  • ステレオで録音したい

パソコン標準のデバイスでも、音声の入出力は可能。
ですが、上記のようなケースなら、導入して後悔する可能性はかなり低いです。

なぜ必要になるのか、具体的に解説しますね。

ケース1:録音の質を上げたい

オーディオインターフェースがなくても、録音はできます。
ですが、品質はそこそこです。

※表現があいまいなので、「そこそこの音質」について、補足。
特別、高音質とは思わないけど、ひどい劣化やノイズがあるわけでもなく、極端にわるい部分もとくに見つからない。このような音質を、本記事では「そこそこの音質」と書きます。

では「そこそこの音質」は、どういう時にこまるのか?
答えは、音質に深みや奥行きをもたせたいとき、です。

パソコンの内蔵マイクだからノイズが混じるとか、音質が最悪、というのはありません。ですが、楽器や声など、表情がでやすい音に関しては、内蔵マイクとオーディオインターフェースのマイクでは差が出やすい。

具体的に、以下の2つで差が顕著にでます。

  • 音の奥行き
  • 音の厚み

これらは、後述するミックスにもふかく関わるところ。
素材がよろしくないと、ミックスに影響します。

録音は、素材づくりの一環。
素材づくりの段階で妥協できない場合、オーディオインターフェースを使いましょう。

以下が、妥協できないケースの一例になるんじゃないかと。

・ナレーション
・ボーカル
・楽器録り

妥協する、しないの境い目は、どのように決めるか?
人それぞれですが、筆者の意見は以下です。

視聴者が、不特定多数であるかどうか

視聴者が不特定多数であれば、音にこだわる人もいれば、そうでない人も。
ならば、誰が聴いても聴こえが良いようにしておきましょう、という考え方です。

ですので、安心して提供できる品質で録音したい場合は、オーディオインターフェースを使うのが吉。

逆に、大勢には聴かせる予定はない、ミックスはこだわらない、自分も特に気にならない、という場合は、「そこそこの音質」で妥協するのもアリです。

ケース2:ミックスの質を上げたい

ミックスに拘るなら、モニタースピーカーが必須。

モニタースピーカーは、音を高い解像度で、色付けの少ない音で確認可能。

出力側も質を担保すべき。
なので、オーディオインターフェースが必要です。

ちなみに鑑賞用のスピーカーは、聴き映えの良さを追求したスピーカー。
音が色付けされるので、ミックスで使うには、不向きです。

ミックスの品質に拘るなら、モニタースピーカーが必要。
モニタースピーカーを使うなら、オーディオインターフェースが必要、という構図です。

先ほど、素材の「音の奥行き」「音の厚み」はミックスに影響がでやすい、と書きました。当然といえば当然で、素材の良し悪しはミックスの品質に直結します。

素材は、良いに越したことはありません。
ミックスの質をあげるなら、素材はオーディオインターフェースで録音しましょう。

ケース3:ステレオで録音したい

パソコンに標準搭載されているマイクはモノラルです。
なので、ステレオで録音するなら、オーディオインターフェースが必要。

ステレオで録音するネタの一例は、以下のような感じ。

・アコースティックギター
・コーラスまとめ録り
・環境音

マイクプリアンプが2機、搭載されているオーディオインターフェースを選びましょう。

オーディオインターフェースの代わりに、USBマイクを選ぶ

黄色い背景にセッティングされたコンデンサーマイク

とくに音のモニターは必要なく、録音だけできればいい。
このような方向けに、USBマイクがあります。

通常のマイクとの違い

通常のマイクと、USBマイクとの違いは、以下。

通常のマイク
 接続:オーディオインターフェースへ
 電源供給:オーディオインターフェースから
USBマイク
 接続:パソコンへ
 電源供給:パソコンから

通常のマイクは、オーディオインターフェースのマイクプリアンプへ接続しますが、USBマイクは、パソコンのUSB端子へ直接つなぎます。

接続例は、以下のとおり。

オーディオインターフェースを介してマイクを接続する際の詳細説明

オーディオインターフェースを使う場合の接続例

パソコンへUSBマイクを直接つなぐ際の結線の詳細説明

USBマイクを使う場合の接続例

コンデンサーマイクのUSBタイプを使うなら、電源はパソコンから供給されます。
なので、ファンタム電源は不要です。

USBマイクのラインナップ

通常のマイクと同様、以下の2つのタイプから選びます。

  • ダイナミックマイク
  • コンデンサーマイク

「やっぱり、オーディオインターフェースを使う」となると、マイク購入費は別途かかります。USB接続型マイクを使えば、その分のコストは安くなりますね。

USBマイクを導入するなら、コンデンサーマイクがおすすめ。
理由は、こちら。

・音録りは、コンデンサーマイクを選ぶのが無難
・ダイナミックマイクの選択肢が少ない

音録りする目的によって、2つのタイプから選びます。
それぞれの違いは、以下。

コンデンサーマイク
 ・狙った音以外もひろいやすい
 ・空気感を伴う録音に向いている
 ・電源供給が必要
ダイナミックマイク
 ・ピンポイントで音を拾うのが得意
 ・遮音対策が難しい環境で使いやすい
 ・電源供給は不要

音録りするなら、コンデンサーマイクを選んでおくのが、無難です。
USBマイクで、ダイナミックマイクのラインナップが少ない、という理由もあります。

コンデンサーマイクは、感度が高いマイクなので、余計な音もひろいやすいデメリットもあります。ですが、音の表情をとらえるのに特化したマイクなので、理由がなければ、コンデンサーマイクを選んでおくことをおすすめします。

オーディオインターフェース必要事例を紹介

テーブルの上に置かれた資料に何かを書き込む女性の手

オーディオインターフェースが必要、不要になる事例をご紹介。
使うかどうか迷ったときは、参考にしてみて下さい。

事例①
パソコンの内蔵マイクで、ボーカル録りをしてみたけど、無機質なカンジが曲調と意外とマッチする。仮録音のつもりだったけど、採用にしたい。

オーディオインターフェース、必要なしです。
録音したデータの質感がマッチしているとのことで、良いケースです。

事例②
パソコンの内蔵マイクで、ボーカル録りをしてみた。オケはイキイキしているのに、ボーカルがペラっとした感じ。オケの方をミックスで調整するか。

必要ありです。
全体の質を、あえて下げることになります。
オーディオインターフェースを使いましょう。

事例③
パソコンの内蔵マイクで、サックスを録ってみた。高域ばかりがパリパリ鳴ってて耳障りなので、調整で何とかしようっと。

おそらく、必要ありです。
内蔵マイクで、鳴りの帯域をひろえていません。
録りかたが正しければ、マイクの問題。オーディオインターフェースを使いましょう。

事例④
パソコンの内蔵マイクで、満足しています。YouTubeで曲の発表をしていますが、大好評。作り手として、オーディオインターフェースを買うべき?

必要なしです。
結果、うまくいっているなら問題なしです。
何か問題が生じたら、導入しましょう。

事例⑤
まだ初心者だけど、ながく続けていきたいので、オーディオインターフェースは買っておきたい。ムダでしょうか?

買うことを、おすすめします。
ながく続けるなら、買っておいたほうがコスパ高いです。
録音以外でも、メリットあります。

「オーディオインターフェースの必要性、人によって変わる件」まとめ

ヘッドフォンをしながらタブレットに何かをメモする女性

オーディオインターフェースは、必ず必要な機材では、ありません。
ですが、以下が必要になったときは、導入しましょう。

  • 録音の質を上げたい
  • ミックスの質を上げたい
  • ステレオで録音したい

妥協したくない音録りをしたいとき、例えば以下のようなシチュエーションでは、オーディオインターフェースの導入を検討する価値あり、です。

・ナレーション
・ボーカル
・楽器録り

ミックス作業のため、モニタースピーカーを使うなら、オーディオインターフェースは必要になります。

機材の対策も大切ですが、素材自体の品質はもっと大切。

ですので、ミックスに最適な素材づくり、という観点から、録音するならオーディオインターフェースを使うのが安心。迷ったら、以下を判断基準にしましょう。

「そこそこの音」で妥協できるか、を判断材料にする

音のモニターは必要ないけど、録音はしたい。
そのような方向けに、USB接続型マイクがあります。

ダイナミックマイクと、コンデンサーマイクがあるので、オーディオインターフェースがなくても、通常のマイク同様の品質で、音声を録音できます。

曲づくりのスタイルや、方向性、方針で必要性は変わります。
DTMをながく続けるなら、コスト管理も大切。

「必要になったら、買えばいっか。」くらいのユルい感じでOKです。

参考オーディオインターフェースを検討するなら、以下の記事をご参考にどうぞ。