DTMに最適なCPUについて使用経験者が詳しく解説します | DTM FUN LIFE              

DTMに最適なCPUについて使用経験者が詳しく解説します

TOOLS

顎に手を当てて考え込む男性

CPU選定に迷える人 「DTM作業をするのにCPUはどれにすべきか・・。

コア数やクロック数・・、結局何をする為に、どれくらいのスペックにすべきか定まらなくて困っています。」

このような悩みに応えていきます。

本記事の信頼性
筆者はDTM歴20年程で、つい2ヶ月前にマシンを買い替えたばかり。
なので、新しい情報としても参考になるはずです。

本記事を読んでわかること
・自分に合ったDTM向けのCPU選定方法
・CPUの仕様を定める目的

筆者が実際に使用した経験をもとに、何のためにどれくらいのスペックにすべきなのかを執筆していきます。

DTM用にパソコンを買い換えようとしている方は、必見です!

もくじ
1. DTMに最適なCPUについて使用経験者が詳しく解説
 1-1. CPUの種類
 1-2. CPUのクロック数
 1-3. CPUのコア数
 1-4. 趣味用でも極端にCPUスペックは落とさないのが吉
2. DTMでCPUはどれ位負荷を受けているか【事例紹介】
3. DTM向けのCPU選定はポイントをおさえれば決めやすい

DTMに最適なCPUについて詳しく解説

並べて置かれたディスプレイとPC

結論として、2020年9月現在、DTM作業向けのCPUスペックの目安は以下になります。

デスクトップパソコン向け
・仕事用、安定性重視
 → Xeon W 3.5GHz (12 Core)
・趣味用、コスパ重視
 → Core i7 2.6GHz (6 Core)

ノートパソコン向け
・仕事用、コスパ重視
 → Core i9 2.3GHz (8 Core)
・趣味用、コスパ重視
 → Core i7 2.6GHz (6 Core)

用途が特定できれば、このようにCPUに必要とされるスペックは自然と決まってくるワケです。

仕事用、趣味用とは具体的に以下の方向けのスペックになります。

“仕事用”に向いている人
・DTMを実務としている方
・趣味でも実務者並みの品質を求める方
・高音質音源を多く使う方
・メモリを48GB以上積んでいる方

“趣味用”に向いている人
・”仕事用”に当てはまらないDTMを趣味とする方
・あまり音源を購入して使用されない方
・メモリは32GB以下でも十分である方

DTMを実務としている方は、必然的に使用する音源やエフェクターも増えるので、メモリやCPUのスペックもある程度以上、高いモノが求められます。

DTMを実務としない方でも。実務者並みの環境が曲作りに必要としている方であれば、”仕事用”になります。

メモリの容量に関しては、筆者の使用経験に基づくものです。

今まで8GB、16GB、32GB、64GB、現在は96GBと、メモリの増設経験がありますが、32GBまでであれば音源をそれなりに立ち上げれば、すぐ使い切ってしまう印象です。

CPUスペックに対して、ある程度余裕の持てる容量のメモリを増設しておきたい所ですね。

それでは、冒頭のCPUのおすすめスペックに記載した、CPU選定のキモとなる3要素について解説していきます。

CPUの種類 (Xeon、Core i7など)
CPUのクロック数 (3.5GHzなど)
CPUのコア数 (8Coreなど)

それぞれ説明していきますね。

CPUの種類

CPUには複数のメーカー製品がありますが、DTM向けとしては以下の製品から選べば問題ないです。

・Intel Xeon W系
・Intel Core-i系

その理由は、圧倒的シェアを誇り、DTM向けとして安定した動作が保証されているからです。

さらに具体的には、以下のように分類できます。

・より安定性を求めるならXeon系
・コスパ重視ならCore-i系

Xeonは安定性は高いですが、値段も高価になります。

安定性は、CPUに負荷がかかったときのオーディオピークメーターの挙動で確認をすることができ、安定していればDAWを再生していない時であれば一定の低い値で停滞するはずです。

安定性が低い場合は、ある程度負荷がかかるとDAWを停止しても、一定の低い値を保つことができません。

作業をする上で、CPUの安定性は高いに越したことはありません。

次に、仕事用、趣味用として、以下のように分けることができます。

仕事用
 →Xeon W、Core i9
趣味用
 →Core i7

筆者は上記のCPU全て使用経験がありますが、今はXeonを使用しています。

ポイントは、実務者であればCore i9も選択肢に入れられるという所ですね。

Core i5はナシではないですが、作業の負荷を考えると今となっては、”仕事用”としてはちょっと頼りない挙動です。

用途次第でこのように分岐していく形になります。

CPUのクロック数

クロック数のオススメな選び方は、以下になります。

まずコア数を決めて、クロック数を検討する。

理由は、同じ系列のCPUであれば、クロック数を上げるよりコア数を増やすメリットの方が大きいからです。

確かに、クロック数は高ければ高い程、演算のスピードは上がります。

ですが、1つのコアあたりの演算のスピードを落としてでも、コアの数を増やした方が使いやすい音源やソフトウェアもあるワケです。

具体的な例は、次にコア数のオススメな選び方を説明した後に、28コアCPUの実例を挙げつつご紹介していきますね。

CPUのコア数

コア数のオススメは、以下になります。

・仕事用なら 12Core
・趣味用なら 8Core

理由はコア数が多くても、全てのコアを使い切らないソフトウェア音源もあるから、です。

もちろん、全てのコアに負荷を分散させ、有効に演算を行うソフトウェア音源もありますが、12Coreは、これら2つの対極的なソフトウェアをバランス良く使用できる、丁度良いコア数というワケです。

コストとのバランスも丁度良ですし、両方とも使ってみた筆者のイチオシのコア数です。

趣味用でも極端にCPUスペックは落とさないのが吉

ここで、このように思う方がいるかも知れません。

趣味用なので、8Core以下で済む場合もあるのでは?

結論として、趣味用であってもCPUスペックは極端に落とすのは得策ではありません。

理由は、DTM作業については後々環境を変える事情が発生しやすいからです。

確かに、100%DAWに搭載されている音源しか使わない、と固い決意を持たれている方は6Coreでも、さらに言うとCPUスペックをCore i3に下げても作業をすることができます。

ですが、多くの安い良い音源が手軽に入手できる現在、あえてCPUスペックを極端に落とすのはデメリットが多過ぎます。

具体的に、ありがちな「こんなはずではなかった」事例は、以下です。

・追加で音源購入したら重くなった
・曲作りの方針が変わった
・OSをアップデートしたら挙動が変わった
・メモリは追加できるけどCPU交換はお手軽ではない

このような、あるある事例を考えれば、ちょっとCPUにコストをかけておいても結果コスパは良いことがわかりますよね。

ですので、趣味用であっても最低ラインのスペックは下げ過ぎないようにしましょう。

DTMでCPUはどれ位負荷を受けているか【事例紹介】

机の上に整頓されたデスクトップミュージックの機材

多くのコアを搭載していても、使い切らない音源ソフトもある旨を先ほどご紹介しました。

ここでは、実際どのようにCPUは負荷を受けているのか、事例を紹介していきます。

以下の2つのソフトウェアシンセで、CPUに負荷をかけてみました。

① SERUM
② MASSIVE X
 → それぞれ、Xeon 2.5GHz 28Core にて検証

SERUMで検証

SERUMは音も使い勝手も良いソフトウェアシンセですが、負荷がそこそこ重いことでも知られています。

SERUMの各オシレータで発音数を最大値16音にします。

ソフトウェアシンセSERUMのオシレーターウィンドウ

下の画像のように、1つのリージョンに6音並べます。

DAWソフトウェアLogic Xのピアノロール 画面に並べられた6音のノート

作ったトラックとリージョンを30個複製していきます。

DAWソフトウェアLogic Xで並べられた30トラックのリージョン

これだけ負荷をかけても、まだまだ余裕です。

下の画像を見ればわかるように、コアに負荷を分散させ、順番に使用していることがわかります。

DAWソフトLogic XのCPUパフォーマンスメーターで付加が分散されてかかっている様子

まだまだ、余裕が有り余っている様子がわかりますよね。

MASSIVE Xで検証

次に、こちらも負荷が大きいとされるMASSIVE Xで検証していきます。

設定は、2つのオシレータから各1音のみが鳴るデフォルト設定のままです。

SERUMの検証の時と同じように、トラックとリージョンを複製していったところ、5トラック作ったところで負荷オーバーになってしまいました。

DAWソフトウェアLogic XのDSOエラーウィンドウ

パフォーマンスメーターを見ると、びっくり。

なんとコアを全然使っていないんですよね。

DAWソフトLogic XのCPUパフォーマンスメーターで付加が大きくかかっている様子

ソフトウェアシンセでも、コアに分散させて効率良く動作するモノもあれば、違うモノもあるというワケです。

そこで、このような疑問をもつ人がいるかも知れません。

事前に効率よく動作するソフト音源を見分ける方法は?

こればかりは、実際に使ってみないとわからないです。

筆者は、多数のプラグインソフトを持っていますが、感触としてこのように極端に重いソフトは2割未満といったところでしょうか。

2割り未満という割合を多いと捉えるか、少ないと捉えるかは人それぞれですが、筆者はとても重宝しています。

MASSIVE Xのようなケースはごく稀で、重いソフトを除けば何も考えずに使いまくることができますし、何よりも曲の作り方がとても変わりました。

いつもCPUパワーを気にしながらの作業をしていた頃を思い出すと、それはもう快適ですよ。

筆者の感触としては28コアまでとはいかなくても、12コアがコストと使い勝手のバランスが丁度取れていると感じます。

ですので、冒頭でご紹介したように、以下のスペックがおすすめになるワケです。

デスクトップパソコン向け
・仕事用、安定性重視
 → Xeon W 3.5GHz (12 Core)
・趣味用、コスパ重視
 → Core i7 2.6GHz (6 Core)

ノートパソコン向け
・仕事用、コスパ重視
 → Core i9 2.3GHz (8 Core)
・趣味用、コスパ重視
 → Core i7 2.6GHz (6 Core)

CPUにもコストを少しかけてみることを、オススメします。

DTM向けのCPU選定はポイントをおさえれば決めやすい

ヘッドホンをかけパソコンの画面に向かう男性

CPUはマシンのパーツの中でもコストがかかる部分ですし、選定には一番気を使うところですよね。

同じシリーズの製品であればクロック数による恩恵よりもコア数による恩恵の方が大きい、というポイントをおさえておけば、選定がとてもスムーズになります。

コア数を増やせば100%万能、というワケではありません。

ですが、コストと性能のバランスが取れた12コアCPUを、仕事用として検討されることを筆者はオススメします。