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DTM向けモニターヘッドホンのおすすめは?【選び方も解説します】

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モニターヘッドホンを選定したいのですが、種類が多すぎて迷っています。
DTM向けの、おすすめなヘッドホンを教えてください。

普通のヘッドホンとの違いもいまいち、わからない。
その上、種類も多いので選定方法もわからない。

このような方向けに本記事を執筆します。
厳選したモニターヘッドホンも、ご紹介していきます。

筆者について
筆者は、音楽制作を実務として20年ほど。
各メーカーのモニターヘッドホンの比較検証は欠かしません。

本記事を読んでわかること
・モニターヘッドホンの選びかた
・おすすめモニターヘッドホン

本記事は、5分もあれば読み終わります。
サクっと読んで、モニターヘッドホンをゲットしましょう。

モニターヘッドホン選定の前に、知っておきたいこと

ノートパソコンの前に置かれた白いヘッドホン

前知識として、以下をおさえておきましょう。

  • 通常のヘッドホンとの違い
  • 密閉型と開放型
  • 装着した感触

順番に解説していきますね。

通常のヘッドホンとの違い

通常のヘッドホンとモニターヘッドホンの大きな違いは、音質です。
音質が違う理由は、以下のように、使う目的が違うからです。

通常のヘッドホン
  →音楽鑑賞をする
モニターヘッドホン
  →調整で音のあら探しをする

通常のヘッドホンは、音楽鑑賞をするために作られています。
なので、聴き映えするように音に色付けがされています。

低音が強調されていたり、ハイファイだったりと製品ごとに多種多様。
製品ごとに音質が全然ちがうので、偏った調整になってしまいます。

フラットな音について
本記事では、モニターヘッドホンからの出音を表現するのに「フラットな音」と記載する箇所があります。モニターヘッドホンは、音楽鑑賞用に作られた製品と違い、極端な音質特性の補正がなされません。音のあら探しをしやすいよう、この「フラットな音」に調整されています。

モニターヘッドホンは、極力フラットな音質でモニターすることができます。
そして、極力色付けされないよう設計されています。この「極力」がポイント。

製品が多いのは、この「極力」の加減が違うからです。
加減が違う理由は、以下。

モニターしやすい特性に近づけているから

本当にフラットな出音にしてしまうと、単なる「モニターしにくいヘッドホン」の出来上がりです。なので、以下のように調整されています。

・音楽的に聴こえるように
・出音が破綻しないように
・音の解像度を高く
・定位をとらえやすいように

音をフラットにするだけであれば、製品の種類は分かれないですよね。
上記の加減が製品によって、異なってくるわけです。

各帯域が均等に聴こえるよう、フラットな特性を「極力」保ちつつ調整されています。

密閉型と開放型

モニターヘッドホンには、密閉型と開放型があります。

それぞれデメリット
開放型
  →周囲の音も聴こえ、音漏れする
密閉型
  →音がこもり、高音が出づらい

開放型は密閉されていないので、高域に伸びのある広がりのある音を再現することができます。ですが、当然ながら周囲の音も聴こえますし、音漏れもします。

密閉型は音の逃げ場がない分、音が多少こもります。
結果、高域が出にくいというデメリットもあり。

レコーディングのモニターでは使えないこと、場所を選ばず使えないデメリットから、密閉型の需要の方が使い勝手は良いです。需要も実際、大きい。

なので、状況に応じて使い分けるか、密閉型を選ぶのが吉です。

装着した感触

長時間の装着することが多いので、装着した感触も大切です。
具体的には、以下。

  • イヤーパッドの仕様
  • 重さ

耳を完全に覆うタイプと、楕円形で小さなイヤーパッドの製品にわかれます。

耳を広く覆うタイプのモニターヘッドホン

耳を完全に覆うイヤーパッドの製品

耳の淵のみ接触するタイプのモニターヘッドホン

楕円形のイヤーパッドの製品

イヤーパッドは人によって、好みがわかれるところ。
仕様によっては、耳が痛くなりやすい人もいますね。

イヤーパッドを使いやすいものに交換できる製品もあります。
こちらも忘れず要チェックです。

また、重さも装着感に関わる重要なポイント。
もちろん、軽いものがおすすめです。

一番良いのは、買うまえに実際に確かめること。
大手系の電化製品店で、数をそろえている所も結構あるので、一度足を運んでみることをおすすめします。

DTM向けモニターヘッドホンのおすすめは?【選び方も解説します】

音楽制作ソフトの画面が映ったタブレットの前に置かれた黒いヘッドホン

筆者おすすめのモニターヘッドホンは、以下の2つ。

  • YAMAHA HPH-MT8
  • SONY MDR-CD900ST
YAMAHA製のモニターヘッドホン HPH-MT8

YAMAHA HPH-MT8

HPH-MT8の主な仕様
形式:密閉型
再生周波数特性:15 – 28kHz
出力音圧レベル:102dB SPL/mW
ケーブルの長さ:3.0m
端子:ステレオミニプラグ
   (ステレオ標準プラグ 変換アダプター付属)
重量:350g

SONY製モニターヘッドホンMDR-CD900ST

SONY MDR-CD900ST

MDR-CD900STの主な仕様
形式:密閉型
再生周波数特性:5 – 30kHz
出力音圧レベル:106dB SPL/mW
ケーブルの長さ:2.5m
端子:ステレオ標準プラグ
重量:200g

この2つに絞った理由と、これらの製品の違いを解説していきます。

この2つをおすすめする理由

この2つの製品に絞った理由は、以下のとおり。

・疲れにくい装着感
・広い帯域をカバー
・色付け感が中でも小さい

この2つのヘッドホンに共通して言えることは、とにかく色付け感がなく音のあら探しがしやすい。実際作業で使ってみて、YAMAHA製の方は新世代の製品の中ではコストパフォーマンスに優れていると感じました。

モニターヘッドホンで欠かせない機能性として、解像度という言葉をよく聞きます。
音の解像度は「あら探しのし易さ」に直結します。

色付けがあれば、強調される帯域で埋もれている音が捉えにくくなります。
結果、モニターには不向き。HPH-MT8は、新製品の中では音の素直さと解像度の高さで、群を抜いていました。

MDR-CD900STは発売されてから、25年以上。

モニターヘッドホンのスタンダードとして使われ続け、”世界標準”の音として認知されている製品。標準の音を知る意味でも、おさえておく価値ありです。

この2つのヘッドホンの違い

これら2つのヘッドホンの違いは、以下。

  • 音の距離感
  • “高域 & 低域”と”中域”のバランス

順番に解説してきますね。

音の距離感

2つの製品を使ってみて、すぐわかる違いは音の距離感。
MDR-CD900STは、全体的に音との距離感が近く音素材1つ1つを捉えやすい。その代償として、少々聴き疲れしやすいです。

HPH-MT8は音の距離感が適度にあり、スピーカーでモニターしている感覚とやや近い印象。なので、ミックスや全体のバランスを捉えるのに向いていると感じました。

“高域 & 低域”と”中域”のバランス

MDR-CD900STは、各帯域を捉えやすいよう特に低域はおさえられながらも、タイトな音で鳴ってくれます。中低域〜高域はしっかりフラットにモニターできます。

HPH-MT8は、MDR-CD900STより中域が捉えやすくなっている印象です。
これは恐らく、高域も中域のモニターへの影響を考え調整されている結果だと思われます。ミックス調整で時間を要する中域のことを考えると、ありがたい配慮です。

並べると、どちらも捨てがたい製品です。
オイシイとこ取りするなら、以下の使い分けがおすすめ。

・YAMAHA HPH-MT8
  →レコーディング時のモニター
・SONY MDR-CD900ST
  →ミックス調整時のモニター

中低域から高域まで、しっかりモニターできるMDR-CD900ST。
レコーディング時など一つ一つの音に集中して、しっかりチェックするのに向いている製品だと筆者は感じました。音を的確に捉えられる特性を、活かさない手はないかと。

HPH-MT8は、楽曲の全体像をチェックしつつ、特に中域近辺の調整に気を遣うミックス作業には最適なモニターヘッドホンです。

もちろん、両者ともう一方の用途で活用できます。
ですが、個性を存分に活かすのであれば、上記の使い分けがおすすめ。

「DTM向けモニターヘッドホンのおすすめは?」まとめ

ヘッドホンの外側に両手をあてて音楽に聞き入る女性

本記事のおさらいです。
モニターヘッドホンを選定するなら、前知識として以下をおさえましょう。

  • 通常のヘッドホンとの違い
  • 密閉型と開放型
  • 装着した感触

モニターヘッドホンは通常の製品と違い、音のあら探しをする為のもの。
鑑賞用としても使用可。音の解像度が高いので、多少聴き疲れしやすくなるかもです。

密閉型と開放型があり、音楽制作に使うなら遮音性のある密閉型がおすすめ。
装着した感触も、製品によってかなり変わります。

長時間つかうこともよくあるので、装着感は疲労に直結する要素。
なので、電荷量販店などで確かめてから買うのがおすすめ。

結論として、モニターヘッドホンを選定するなら、以下の2つがおすすめです。

  • YAMAHA HPH-MT8
  • SONY MDR-CD900ST

理由は、以下に優れている製品だからです。

・疲れにくい装着感
・広い帯域をカバー
・色付け感が中でも少ない

これら2つの製品の違いは、以下。

  • 音の距離感
  • “高域 & 低域”と”中域”のバランス

これらの個性を活かし、以下のように使い分けるとベスト。

・YAMAHA HPH-MT8
  →レコーディング時のモニター
・SONY MDR-CD900ST
  →ミックス調整時のモニター

モニターホッドホンの選定方法と、おすすめの製品をご紹介しました。
せっかく選ぶなら長時間使うものですし、最高の相棒を見つけておきたいところ。

またおすすめな製品が発売されたら、随時ご紹介していきますね。