MASSIVE X の使い方をわかりやすく解説【DTMユーザー必見】 | DTM FUN LIFE              

MASSIVE X の使い方をわかりやすく解説【DTMユーザー必見】

HOW TO

肘を机について考える少年

DTMユーザー「MASSIVE Xを使おうかどうか検討しているのですが、パラメーターが多くてむずかしそうです。

使い方をわかりやすく教えて下さい。」

このようにお悩みの方向けに、本記事でMASSIVE Xの解説をしていきます。

本記事の信頼性
筆者はDTMを実務として20年ほど。
MASSIVEやMASSIVE Xを曲制作で愛用しています。

本記事を読んでわかること
MASSIVE Xの各パラメータの機能と使い方

それでは、早速みていきましょう!

もくじ
1. MASSIVE X の使い方をわかりやすく解説
 1-1. ヘッダー
 1-2. モジュールパネル
 1-3. ナビゲーションバー&エディター
2. MASSIVE X の各パラメータのひも付けについて
 2-1. LFOで音量に揺らぎを与える
 2-2. サイレン音のようにピッチを上昇させる
 2-3. パフォーマーのフレーズを鳴らす
3. MASSIVE Xは個性を出すには最適なシンセ

MASSIVE X の使い方をわかりやすく解説

黒いシンセサイザーの調整ノブ

MASSIVE Xを以下の3つのセクションに分けて解説していきます。

①ヘッダー
②モジュールパネル
③ナビゲーションバー&エディター

Massive X の基本画面

①ヘッダー

Massive X のナビゲーションバー

A. ユーザープリセット管理メニュー
ユーザーデータのパスの管理、テーマ(色や大きさ)の選択などを行います。

B. ライブラリ管理メニュー
音色のロードやセーブ、音色の検索などを行います。

C. ホイール、アフタータッチコントロール割り当て
ピッチベンドホイール、モジュレーションホイールで各パラメーターをコントロールする為に各機能をアサインをすることができます。キーのアフタータッチにも対応しています。

D. マクロコントローラー
各パラメータをDAWやMIDIキーボードでコントロールする為に紐付けを行う箇所で、複数割り当てることも可能です。

②モジュールパネル

A. オシレーター
2つのウェブテーブルオシレーターが用意されており、多数の波形から選択できるので、組み合わせれば豊富なバリエーションを作りあげることが可能です。

Massive X のオシレーターセクション

1. ピッチ
各セクション(全体、オシレータ、フェーズモジュレーション)ごとにピッチを調整することができます。

2. ウェブテーブルのバリエーション
ウェブテーブルに変化を与えるためのバリエーションが複数用意されています。

3. オシレーターの波形名
オシレーターに割り当てられている波形名で、クリックすると波形を選択できます。

4. ウェブテーブル再生ポイント
ノブを回しながらウェブテーブルの最適な波形の再生位置を調整します。音色の質感を変えることができます。

5. ノート音への到達時間
シンセでおなじみ、Glide値の設定をすることができます。値を大きくするとノート音への到達時間が長くなります。

6. ウェブテーブルバリエーションの固有パラメータ
ウェブテーブルのバリエーションごとに固有のパラメータが用意されています。

7. フェーズモジュレーション
FM音源と同じ原理で、ウェーブテーブルに波形をぶつけて音色に変化を与えることができます。2基搭載されており、クリックするとバリエーションを選択することができます。

B. ノイズ
豊富な音色の中から組み合わせることができ、MASSIVE Xではノイズセクションが2基に増えています。ノイズは帯域が広いので音楽制作にも使えますし、効果音のような無機質な音色を作るのにも最適です。

Massive X のノイズセクション

C. フィルター
以前のMASSIVEの2基から1基へ仕様が変更になっていますが、各フィルターに固有パラメーターが複数用意されているので、幅広い音作りが可能です。

Massive X のフィルターセクション

D. インサーションエフェクト
3つまでインサーションエフェクトを挿入することができます。この3つのセクションは、サブオシレーターとフィルターとしても使用することができます。 メインオシレーターと組み合わせれば、重厚で幅広い音作りをすることができます。

Massive X のインサーションエフェクトセクション

サブオシレーターをメインオシレーター同様に使用したい場合は、以下のようにRooting画面で結線を編集し、AUXノブを直接つなぐことで変調パラメータも使用できるようになります。

MASSIVE Xのルーティング操作解説画面

E. アンプ
音量を調整するアンプセクションです。以前のMASSIVEではFeedbackのパラメータが独立していましたが、アンプセクションへ統合されました。

Massive X のアンプセクション

F. ステレオエフェクト
リバーブやイコライザーなど、9種類のエフェクターの中から3つまで同時に挿入することができます。各エフェクターの固有パラメータも充実しており、以前のMASSIVEより使い勝手が良くなりました。

Massive X のエフェクターセクション2

③ナビゲーションバー&エディター

Massive X のナビゲーションバー

A. パフォーマー
シーケンスパターンを作成し、各パラメータにひも付けることができます。3基搭載されており、1基あたり最大8小節12パターンまで登録できます。パターンを記録するリモートオクターブはMIDIで切り替えが可能です。

Massive X のパフォーマーセクション

1. トリガーの切り替え
MIDIで別途トリガーを行うか、キーノートに依存するかの切り替えをします。

2. シーケンスパターンのスロット
1つのリモートオクターブで12パターンのシーケンスを作ることができます。

3. 再生パターンの切り替え
1つのノートの中で繰り返し再生される「Loop」か、1度のみ再生される「OneShot」を切り替えます。

4. シーケンスパターンの小節数
1つのシーケンスパターンで8小節の長さまで作ることができます。

5. パフォーマーのマウントレベル
パフォーマーのかかり具合を調整します。値を大きくすればシーケンスのフレーズの音程に近づいていきます。

6. シーケンスパターンの同期速度
初期値はテンポと同期していますが、値を変えることにより速度をさらに調整することができます。

7. パイポーラ/ユニポーラ切り替え
パフォーマーのピッチ値を正のみの表示、また正負の表示に切り替えます。

B. リモートコントロール
パフォーマーセクションで制作したシーケンスパターンが12個まで保存が可能で、MIDIノートで切り替えることができます。

Massive X のリモートコントロールセクション

C. エンベロープ
左側のAmp Envelopeは固定で、モジュールパネルのアンプ出力部分の調整に使用します。Modulation Envelope、Exciter Envelopeはモジュレーションのスロットに空きがあれば複数搭載することができます。

Massive X のエンベロープモジュラーセクション

1. Amp Envelope
アンプ出力専用のエンベロープで固定されています。他のモジュレーターに変更することはできません。

2. Modulation Envelope
モジュレーターのスロットの空きに増設することができます。ADSRを設定し、各パラメータとひも付けることで、多様なサウンドを生み出すことが出来ます。

3. Exciter Envelope
フィルター「Comb」への入力信号として使用すると便利です。ルーティング画面でExciter Envelopeを立ち上げた「Mod 2」から「Comb」へ入力結線を行えば音を出すことができます。

オシレーターを全く使用せずに音を出力することができるので、音作りが柔軟に行えます。

D-1. Switcher LFO
ビブラートなど波形を揺らす効果に使用します。ひも付ける場所によって揺らすニュアンスを多用に変えることができます。16種のカーブから選択することができ、LFOがかかり始めるまでの時間を設定できるパラメータも搭載しています。

Massive X のLFOセクション

1. シンクパターンの選択
DAWとテンポをシンクさせるか否かを切り替えます。DAWとシンクさせたいのであれば「Sync」を選択しましょう。

1. LFO振幅形状の選択
LFOの波形のパターンを選択します。

2. LFOの速度
LFOの周期の速さを調整します。

3. LFO反映パターン選択
周期を繰り返すのか、ワンショットで反映させるのかを選択します。

4. トリガーの選択
MIDIノート情報、またはノート情報とは別でトリガーを行うのかを選択します。

5. マウント量
LFOのマウントレベルを調整します。

6. 振幅タイプの選択
LFOの振幅タイプをバイポーラ(双極性)かユニポーラ(単極性)から選択します。

7. ディレイ値
LFOがかかり始めるまでの時間を調整します。

8. Fall/Rise
LFOのマウンドレベルを徐々に落とす「Fall」、または上げる「Rise」ことができます。

D-2. Randam LFO
ランダム値によるLFOが反映されます。縦幅(Amp)と横幅(Frequency)の最大値を設定することにより、音のゆらぎの調整をすることができます。

Massive X のランダムLFOセクション

1. LFO周期の形状の調整
振幅の形状を三角波寄りにするか、矩形波寄りにするか調整をします。

2. ゆらぎの調整
波長(Amp)、振幅(Frequency)の値を変更し、ゆらぎの度合いを調整します。Thresholdでは、振幅(Amp)の最大値を調節します。

E. トラッカー
ノートやベロシティ等の特定の範囲にのみ、各パラメータにひも付けを行いたいときに使用します。

Massive X のトラッカーセクション

例えば、C1〜C6にかけて徐々にリバーブを深くかかるように設定したい場合は、上の画像のようにカーブを書いて、トラッカーのアイコンをエフェクターのリバーブのモジュレーションスロットにドラッグし、マウント量を調整すると効果が反映されます。

F. Voiceセクション
発音数やベンドレンジ、スケールによるハーモナイズ機能の設定等と行います。

Massive X のボイスセクション

1. ベンドレンジの設定
ピッチベンドを行う際のレンジ幅の設定を行います。

2. 発音方式の切り替え
2音以上重ねて発音する場合はポリフォニック「Poly」、常に単音での演奏にする場合はモノフォニッック「Mono」を選択します。「Poly」の「Voice」は同時発音数で、演奏が不自然にならない程度の余裕をもって調整しましょう。モノフォニックにすると「Triller」を使用することができ、時間差で音を重ねてからリリースする際レガートがかかり、シンセ特有のニュアンスを出すことができます。

3. バッファのリセット方式
「Freerun」:ノートの位相のリセットは行わない
「Reseet All」:オシレータやフィルター等の位相のリセットを行う
「Reset ORC」:オシレータの位相のリセット行う
リセットを行うと和音で演奏する際に、アタックが強調されるようなサウンドが得られます。

4. ユニゾンで重ねる音色数
ユニゾンで重ねる音色数を設定します。数が多いほどCPUの負荷が大きくなります。

5. ステレオイメージャー
左右に定位感を広げるステレオ幅の調整を行います。

6. ハーモナイズ機能
指定したスケールの構成音によるハーモナイズ機能です。「Unison」で設定した音数で和音が作られます。「Chord Morph」でマウント量の調整を行います。

G. Routingセクション
各セクションのルーティングを編集します。出力先を変えたり、オシレータを増設したりと目的に合わせてカスタマイズすることができます。

Massive X のルーティングセクション

MASSIVE X の各パラメータのひも付けについて

プラグが挿し込まれたビンテージシンセサイザー

MASSIVEでは音色の制作の幅が広がるように、以前のバージョンからモジュレーターで各パラメータへひも付けを行う方式を採用しています。

以降、他のソフトシンセでも同じ方式が採用されるようになりました。

初心者の方向けに、ひも付けの一例をご紹介していきます。

①LFOで音量に揺らぎを与える
②サイレン音のようにピッチを上昇させる
③パフォーマーのフレーズを鳴らす

順番に解説していきますね。

①LFOで音量に揺らぎを与える

ビブラートはピッチに変化させて揺らぎを表現するものですが、Wobbleベースのようにピッチの代わりに音量を変化させる方法もあります。

やり方は、LFOのモジュレーターをオシレーターまたはアンプの出力のスロットにアサインし、上下にドラッグすることでマウント量を調節します。

Massive X のオシレーターセクション
Massive X のLFOモジュレーター解説図

これだけでも音に変化を付けられるのですが、スロット上で上下にドラッグすると変化の幅のラインがノブ沿いに表示されます。

このラインの長さがLFOのマウント量になり、長ければ長い程変化が大きくなります。

実際に音を出しながら、LFOの振れ幅のスピードや触れ始めるまでの時間を調節すると目標のサウンドに近付けやすいですよ。

②サイレン音のようにピッチを上昇させる

ピッチベンドを使わずにエンベロープモジュレーターで音程を上昇させます。

Massive X のエンベロープモジュレーター解説図

エンベロープの各パラメータがピッチにアサインするモジュレーターではADSRが音程の高さに機能が置き換わります。

ですので、アタックの値を大きくして傾斜をゆるやかにすると、設定するピッチの高さまでゆっくりと上昇するようになります。

ディケイ、サスティン値を画像のように最大にしておくと、上昇した後に音程が下がらなくなります。

③パフォーマーのフレーズを鳴らす

パフォーマで作ったシーケンスフレーズを実際に鳴らしたい場合は、オシレータのピッチにひも付けを行います。

Massive X のパフォーマーモジュレーター解説図

音量の出力部分にひも付けを行うと、シーケンスで制作したカーブで音量変化をしますし、ウェブテーブルでは波形の再生位置がカーブに合わせて変化します。

ここでも同じく、マウント量を調整してどの程度変化を与えるかを調整していきます。

3つ例をあげましたが、このようにモジュレーターを各機能にひも付けることによって、音色のバリエーションを簡単に作り出すことができます。

MASSIVE Xは個性を出すには最適なシンセ

黒いシンセの上に置かれたヘッドフォン

MASSIVE Xは以前のMASSIVEより、重厚な音作りがかなり柔軟にできるようになった印象です。

各モジュレーターもソフトシンセの一部の機能とは思えないくらいのクオリティになり、見やすくかなりエディットしやすくなりました。

MASSIVEをまだ使用したことがない方も、本記事をよみつつ以前のバージョンとMASSIVE Xを触ってみてはいかがでしょうか。

EDMベースの太い音から繊細なパッド音色まで簡単にバリエーションを作れるので、作業の効率化にもかなりおすすめなプラグインです。